久米島だけに生息する沖縄県天然記念物のクメジマボタルを保全する久米島ホタル館。2000年の開館当初から館長を務めている佐藤文保さん・直美さん夫妻は、敷地内を流れる浦地川一帯にホタルが自生する環境を再生させました。開館当初、運営者である久米島町役場は、綺麗に剪定された木々と明るく安全に遊べる広場がある公園でホタルの鑑賞を楽しんでもらうという施設を求めていましたが、そのためには、上流の畑から流れてくる赤土対策を行い、天然の川を活かしてホタルの生態系を再生するべきだという佐藤さんの考えはなかなか理解されず、役場や島の人たちに受けいれてもらうのに相当な時間がかかったといいます。